Nostaa kissan pöydälle |
ねこを机に乗せるは、フィンランド語のことわざで、Nostaa kissan pöydälle. フィンランドのねこたちのほとんどは、普段机に登ることは許されていない。だけど、ねこを机にあえて乗せるという行為が、どんな意味のことわざになるのでしょう。フィンランド人はよく使っている。
Nostaa kissan pöydälle.
とは、‘問題、疑問を前に持ち出す’ という意味
つまり、仕事場でモヤモヤ、友達関係でモヤモヤ、
グループワークでモヤモヤという感情を隠すのではなく
ちゃんと話したり、問題提起したりすること。
このことわざ、フィンランド人も日常の会話の中で使っている。
そして彼らの、その能力は日本人に比べて高いと思う。
たとえば日本で(特に女子)
‘Aちゃん、なんか不満に思ってるのかな~?’
とか、Aちゃん自身も‘ああ、こないだのできごと、納得いかないんだよな’
と思っていても、なかなか面と向かっては話を持ち出さない。
フィンランド人が同じ立場になると、結構な確率で
直接聞いたり、メールしたりして問題を前に持ってこようとする人が多い。
友達関係じゃなくても、学校の課題、システムで気になることがあると、
迷わず質問したり、意見を言ったりしている。
フィンランドで、‘集団に属してると安心’っていう気持ちはあっても、
‘友達と同じ意見だと安心’ とか、自分の意見を隠してまで、友達に同調することはあまりない。
Kannattaa kysyä. は、‘質問してみる価値がある’
Pitää kysyä! は、‘聞いてみなくっちゃ!’
と、よく言っている気がする。
モヤモヤを自己解決するのではなくて、あえて前に持ってくる。
質問すること自体は、何も悪くないから、どんどん聞いてみる。
そんで、質問の答えから考えたり、納得したりしている。
なので、学校で課題を提出したら、先生から直球の評価がかえってくる。
コメントでも、数字でも表れる。
‘あなたの見解はとても興味深いです。しかし、課題内容にすべて答えてはいなかったです。
たとえば、もう少し深く○○について、考察していたらよかったと思います。 評価 3’
とか。
だけど、いつも問題、不満、疑問を前に出しているわけではなくて、
このことわざの反対の意味になることわざが、こちら。
Lakaistaa perunan kuoret maton alle.
lakaistaa = 箒で掃く
perunan kuoret = ジャガイモの皮
matto = じゅうたん
alle = 下に
つまり、【ジャガイモの皮をじゅうたんの下に掃く】という訳になり、
【問題、疑問を隠す】という意味になる。
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